実家の父が定年を迎えることになり、半年ほど前からそのお祝いをどうするかで妹と相談をしていました。
そして、結局は孫と一緒にゆっくり過ごすのが一番喜ぶだろうと、温泉旅行の計画をたてることにしたのです。
ところが3ヶ月前になって、私の夫が転勤となり我が家は引越し。
妹は妊娠が発覚し、酷いつわりでそれどころではない状態となりました。
さぁ、どうしよう？
温泉はキャンセルが出来たものの、後が決まりません。
妹はご主人と相談して、父が働き始めた年のワインを贈ると連絡がありました。
それなら、母と2人でゆっくりワインを楽しめる物はどうだろう？
そういえば、昔家族で山形へ旅行に行った時、地元の焼肉屋さんを気に入っていたっけ…と、
そう思って山形米沢牛で調べたところ、お肉の通信販売を見つけました。
父は年齢の割にお肉が大好きで、特に牛肉は赤身だろうが脂身だろうが、すじ肉、タン、ホルモンでさえ、好んで食べます。
なので山形まで行かずとも、美味しいお肉でワインを楽しんでもらおうと、霜降りのカルビを贈ることにしました。
お店の方には退職の日の夕方に届くようにお願いし、
「長い間お疲れさまでした。これからも元気で、お母さんと仲良く過ごして下さい。時々は私たちも仲間に入れて下さいね。」
とメッセージカードもつけて頂きました。
父は感情をあまり表に出さないのですが、その日ばかりは本当にうれしそうに電話をして来ました。
後から母に聞いた話では、ワインとお肉を並べて、写真まで撮っていたそうです。
帰省した際に改めてお祝いをしましたが、退職日当日に美味しいお祝いを届けられ、とても喜んで貰えて私も嬉しい思い出になりました。
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